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こんにちは。元気ですか?調子はどう?欲張ったり!怒ったり、悲しんだりしてませんか? さあ、少欲知足でいきましょうw。

Category: コラム   Tags: ---

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バディとバラと…

『Badi』の先輩雑誌として『薔薇族』というゲイ雑誌が、2005年まで発売されていました。残念ながら商業ベースでの発刊は中止。それ以降は、季刊誌として自費出版の発売となり、現在にいたっています。(画像下:最新の薔薇族/2009年冬号)

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今日は、その『薔薇族』の、とりわけて名物編集長として今なお存在感を漂わす伊藤文学さんのお話しをさせていただきます。

もちろん、僕のゲイデビューのきっかけは、高校1年生の頃に隣駅の書店で見た『薔薇族』であり、僕の10代を飛躍的に楽しませてくれたのは『薔薇族』そのものです。今でもその頃の記事に触れると、なんともいえない、当時の瑞々しい気持ちが蘇ってきます。特に好きだったのが長谷川サダオさんのイラストや『ごきげん曜』のコミック。文通覧を利用し、毎日郵便配達の時間を気にかけていました。もちろん、その頃は『Badi』はまだ創刊されておらず、並行して読むなら外国人のヌードを頻繁に掲載していた『アドン』でしたね。

『Badi』で仕事をしだしてからも、『薔薇族』はあったわけですが、『Badi』VS『薔薇族』という構図もあって、編集長の伊藤文学さんとはお会いする機会は全くありませんでした。やがて『薔薇族』が休刊となり、『Badi』が14周年をむかえる2008年1月号(画像下)にて、大きなゲイ雑誌特集を行うこととなり、遂に伊藤文学さんとの対談となったわけです。

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本当は、お伺いしたかった世田谷の伝説的な白亜のお宅。残念ながらもうすでに売却となっており、引っ越し先のマンションへお伺いすることとなりました。ややこしい関係性なので緊張の面もち半分、長い間の読者でもあったわけですからファン意識半分でお目にかかりました。第一印象は気のいいお話し好きなおじいさん(失礼)という感じでしょうか。楽しかったこと、辛かったことなどをざっくばらんにお話ししてくれました。

同席してくれた竜超さん(薔薇族副編集長)からも聞いていたように、かなりのマイペースな方なので、そのマイペースさと飾らないところが、ある意味、多くの誤解やある種の人々への気配りの足りなさを生んだのではないでしょうか(もちろん大人の事情も多分にあるでしょうが…)。対面後、本当にそう思いました。やはり同業者だから、伊藤さんもバディのあれこれが気になるご様子。しきりと広告の在り方などを気にしていました。誌面にも書きましたが、実は『Badi』が出たときはあまり気にならなかった。それよりも『アドン』の同行の方が気になったこと。日本初のHIV患者の記事を掲載をしたことの意義深さや美輪明宏さんとの親密な関係、海外の大富豪が薔薇族の大ファンだったこと、多くの才能豊かな著名人が『薔薇族』に関わっていたことなどを感慨深げに話してくれました。

その後、数年はお会いする機会はなかったのですが、先日、このブログでも綴った『ピアフレンズ』のパーティで再会することとなりました。そこで出た話が、書籍がなかなか売れないということ。つい最近、伊藤さんは、前妻の舞踏家・伊藤ミカさんの活躍を綴った『裸の女房』を発売したのですが、思うように売れない。そんな厳しい話とともに、「『薔薇族』が一番売れたのはいつの頃ですか?」とお聞きしたら、90年代、泣く子も黙るTV番組『同窓会』(同性愛をテーマにした衝撃のTVドラマ)がヒットした時期だったそうです。ゲイ雑誌の売り上げ数にはMAXがあるので、当時、『Badi』は発売されていて、同じく売れ行きは右肩上がりだったことを考えると、両誌がともに購入されていたのだとあらためて認識させられました(当時は1人で『薔薇族』『Badi』の両誌を購入するパターンが多かった)。

そして、参加者の挨拶となり、会場に政治家の方が多かったせいか、伊藤文学さんは『児童ポルノ規制』についての異議を唱えられていました。これに対しては様々な立場で様々な見解があるでしょうが、僕個人としては規制されるべきものだと思います。しかし、伊藤さんは少年愛の人たちへの思いが強く、ことあるごとにこの問題を口にします。確か、『薔薇族』の復刊時に美輪さんとのスペシャル対談でも、しきりとこのことを気にされておりました。美輪さんはピシャリと「そんなものはダメ」と言い放っていましたが…。

そんな流れかどうか、同じく『薔薇族』で長きに渡り編集をされてこられた藤田竜さん(故・内藤ルネさんのパートナー/本間真夫さん)さんから、活躍されていた当時の話をお聞きできたり、今度は創刊当時から『さぶ』の編集をされていた方ともお話しできる機会がありそうなんです。こうした方々と直接お話しができるようになってこそ、ようやく『Badi』を作ることの意義が見えてくるように思えます。誰にでも光と闇があります。ですから全てを美化するつもりはないのですが、長きに渡りゲイ雑誌を作ってこられた諸先輩方々には、その長き歩みに、シンプルに敬意を払いたいのです。『さぶ』の話しに関してはまた、機会があったらお話ししますね。

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プロフィール

健太郎

Author:健太郎
劇団、旅行会社を経て、1997年10月、テラ出版入社。以後、バディ一色で18年目に突入。いつの間にかバディ最古参の居候エコエコ~なアザラク社員になってしまいました(笑)。フレーフレーテラ出版んっ!

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