先日、フランス映画『最強のふたり』を試写してきました。



フランス国内ではフランス映画歴代2位の興行成績を収め、ヨーロッパ各国で大ヒット、東京国際映画祭でグランプリを獲得した作品です。



ストーリーをざっくりいうと、豪富のフィリップは事故で全身麻痺になってしまい、介護のスタッフを雇うも、みんな長くは続かない。フィリップはわがままな頑固オヤジだからすぐにクビにしちゃう。そこに、やってきたのが、黒人で軽いノリのドリス。一見、水と油のようなふたりが、互いに刺激し合いいい相棒となるわけです。やがてドリスの家庭事情がからんできて、ふたりの関係に終止符が打たれることに…。しかし、そこに芽生えていたのは、紛れもない、友情だったわけですね。

笑って泣かせる…という、気持ちのいい映画。ドリス役のオーマル・シーはフランスの有名なコメディアンだそうで、主役のフィリップはフランスの名優。なるほど、この俳優さん、めちゃくちゃ演技がうまかった。がんこじじいが、ドリスのおかげで笑うところなど、本当に楽しそう。ラストのサプライズで見せた演技力に脱帽させられました。そして、ドリスの夏空のような笑顔。う〜ん、ここで、泣けてきちゃいました。

LGBTの多いフランスだから、もちろんそっちのネタも含まれています。そのやりとりは、ちょっとステレオタイプ的でお芝居っぽいかなあと感じたけど…、それより、このふたりの関係こそ、普通に考えるなら、ゲイっぽいですよね。もちろん、そんな設定ではありません（笑）。フィリップの彼女の話も大きなコンテンツのひとつになりますから。

9月1日（土）全国ロードショーです。　さらなる解説、コメントは『BADIOUT』最新号でお届けします。