冬のホームレスの存在をいたく気にかける友達がいます。毎年、寒くなると「彼らは大丈夫かなあ？ちやんと冬を越せるだろうか…」と囁きます。

帰宅途中の新宿二丁目には、この寒さの中、ダンボールに包まれ、横たわる人が２人います。毎晩同じビルの下で静かに眠っています。僕はそのそばを少しの見返りもせずに、毎晩、通り過ぎていきます。でも、勝手だけど、祈りの言葉は忘れません。

家で眠るのが幸せなのか、こうして路上で眠るのが幸せなのかは僕にはわかりません。人にはそれぞれの事情と価値観があるから。だから押し付けは最終手段にしなければならないと、いつも思うのです。でも、これも、突き詰めれば勝手な言い訳だとわかっています。

今、男といるのが幸せのか？ひとりで空を斬るのが幸せなのか？第三者的には全くわからないことですね。そんなふうに思います。