Category: コラム
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酒場川と老僧
今日は本当に疲れました。肉体以上に精神面でやられました。ドンマイドンマイといつものように、笑ってごまかしたいのですが、そうした気配りすら投げ出せない、悲しい感覚に陥っています。
ちょっと前のことですが、年始にちあきなおみ特集が再放送され、彼女の曲を画像付きでじっくり聞く機会がありました。
もちろん、iPodには彼女のベスト盤は入っているのですが、『喝采』や『夜を急ぐ人』『紅とんぼ』『雨に濡れた慕情』など定番中の定番はよ~く聞いていても、それ以外はさらりとしか聞いたことがなかったので頭に残っていなかったわけです。
改めて聞き直してみて、彼女の歌の上手さにびっくりさせられたんですね。うちのスタッフいわく、美空ひばりが唯一認めた歌手がちあきなおみだった(真偽は?)ということで、なんとなく納得。特に怨念系ド演歌『酒場川』は最たるもので、ちあきなおみの歌唱力、解釈能力、パフォーマンス力を十二分に発揮した傑作でした。
なんでこんな話をするかというと、この『酒場川』には現代人が失ってしまった心の機微がちあき節でしっかりと描かれているからなんです。人情がまだひしめいていた昭和魂とでもいうんでしょうかね(ちなみに、夜間飛行、かもめの街、マニキュアがかわくまで…なんかもしびれます)。
とかく個性重視、違うことが当たり前で、オンリーワンが一番的精神が先行し、自分しかみない人(見えない人)たちが世の中に横行していますよね。履き違えた自分らしさんて本当にうんざりします。
相手に気持ちを受け入れてもらえないからストーカーになる、人生を滅茶苦茶にしてやる、不幸を祈るとか、挙げ句の果てに殺してしまうとか…、相手の気持ちやそこに至るまでの原因を考えてみようとはしない。嫌われる原因は自分の言動にあるかもしれないのに自分の陰の部分は省みようとしない。なんとも一方方向な生き方です。これじゃ何にも解決しませんね。
ある老僧が、よく若い人たちに「人はなんのために生きるんですか?」と聞かれるそうです。その答えはいつでも同じ。「人のために生きるんです」と答えるそうです。ちんけな自分らしさの追求のツッパリを脇に置き、自分磨きではなく、他者磨きができる心持でいられるのなら、本当の意味での充足感や幸せが最終的に訪れるのではないでしょうか。もっと正確にいうなら『他者を高めることによってこそ、自分の魂はより高められる』という、世の中の真理の話です。
かつてジョン・レノンがイマジンを歌い多くの人が笑いました(もちろんそうじやない人もいますが)。『僕を夢追い人というけれど、いつか君も僕らの仲間になって、一緒にやっていけたらいいね』と歌っています。自分もこれに笑えた時代もありましたが、今は真剣に聴けるようになりました。
また老僧は現代の闇は、人が本を読まなくなったことが大きいと語っています。本を読むことなく、親からの道徳教育もなく、その親ですら世の中の道理を教わらずにきたのだから、もう救いようがありません。
歴史が同じことを繰り返すように、人の心の闇も何千年も繰り返されているわけです。全ての答えは本に書かれていると言っても過言じゃないでしょうね。偉大な賢人たちの知恵や生き方は、もうすでに書き尽くされているわけです。
そんな本は今のご時世、腐るほどあります。その中の良書探しもネットの批評で簡単に見つけ出せます。なのに、それを手にせず、不幸に思える人生を嘆くなんて、仕事をせずに、金が手に入らないとダダをこねているようにしか思えません。
もちろんダダをこねたいときもあります。今の自分のようにね(笑)。でも、それを引きずりません。今は、大人でいなければならないからです。
ちょっと前のことですが、年始にちあきなおみ特集が再放送され、彼女の曲を画像付きでじっくり聞く機会がありました。
もちろん、iPodには彼女のベスト盤は入っているのですが、『喝采』や『夜を急ぐ人』『紅とんぼ』『雨に濡れた慕情』など定番中の定番はよ~く聞いていても、それ以外はさらりとしか聞いたことがなかったので頭に残っていなかったわけです。
改めて聞き直してみて、彼女の歌の上手さにびっくりさせられたんですね。うちのスタッフいわく、美空ひばりが唯一認めた歌手がちあきなおみだった(真偽は?)ということで、なんとなく納得。特に怨念系ド演歌『酒場川』は最たるもので、ちあきなおみの歌唱力、解釈能力、パフォーマンス力を十二分に発揮した傑作でした。
なんでこんな話をするかというと、この『酒場川』には現代人が失ってしまった心の機微がちあき節でしっかりと描かれているからなんです。人情がまだひしめいていた昭和魂とでもいうんでしょうかね(ちなみに、夜間飛行、かもめの街、マニキュアがかわくまで…なんかもしびれます)。
とかく個性重視、違うことが当たり前で、オンリーワンが一番的精神が先行し、自分しかみない人(見えない人)たちが世の中に横行していますよね。履き違えた自分らしさんて本当にうんざりします。
相手に気持ちを受け入れてもらえないからストーカーになる、人生を滅茶苦茶にしてやる、不幸を祈るとか、挙げ句の果てに殺してしまうとか…、相手の気持ちやそこに至るまでの原因を考えてみようとはしない。嫌われる原因は自分の言動にあるかもしれないのに自分の陰の部分は省みようとしない。なんとも一方方向な生き方です。これじゃ何にも解決しませんね。
ある老僧が、よく若い人たちに「人はなんのために生きるんですか?」と聞かれるそうです。その答えはいつでも同じ。「人のために生きるんです」と答えるそうです。ちんけな自分らしさの追求のツッパリを脇に置き、自分磨きではなく、他者磨きができる心持でいられるのなら、本当の意味での充足感や幸せが最終的に訪れるのではないでしょうか。もっと正確にいうなら『他者を高めることによってこそ、自分の魂はより高められる』という、世の中の真理の話です。
かつてジョン・レノンがイマジンを歌い多くの人が笑いました(もちろんそうじやない人もいますが)。『僕を夢追い人というけれど、いつか君も僕らの仲間になって、一緒にやっていけたらいいね』と歌っています。自分もこれに笑えた時代もありましたが、今は真剣に聴けるようになりました。
また老僧は現代の闇は、人が本を読まなくなったことが大きいと語っています。本を読むことなく、親からの道徳教育もなく、その親ですら世の中の道理を教わらずにきたのだから、もう救いようがありません。
歴史が同じことを繰り返すように、人の心の闇も何千年も繰り返されているわけです。全ての答えは本に書かれていると言っても過言じゃないでしょうね。偉大な賢人たちの知恵や生き方は、もうすでに書き尽くされているわけです。
そんな本は今のご時世、腐るほどあります。その中の良書探しもネットの批評で簡単に見つけ出せます。なのに、それを手にせず、不幸に思える人生を嘆くなんて、仕事をせずに、金が手に入らないとダダをこねているようにしか思えません。
もちろんダダをこねたいときもあります。今の自分のようにね(笑)。でも、それを引きずりません。今は、大人でいなければならないからです。