最近驚いたことことです。

様々な人といろいろ話してみて思うことは、全体をある程度把握して物を語れる人がいかに少ないかということ…。

もちろん、みんな自分のことはよくわかっているつもりなんですが、その前後上下の有り様やつながりは漠然としかはわからない。全体を見る力がないから個のさばきかたもしっくりこない。

みんながみんな、そんなややこしいことを気にする必要はないのだけど、先頭に立つ人がこれに無頓着だとなかなかものが達成できませんよね。真実に続く信頼は決して得られません。

また上記とは、直接関係ないことですが、入院中に家族と『ひとはそのままで、今のままで完璧だ』と、仏教の悟りについて話していたら、珍しく母親と姉にえらく反撃されてしまいました｡人はみな未熟だから常に今のままでOKなんてありえない、と声を荒げてきました。

もちろん、人間は、日々、反省と修正の繰り返しですが、自分は自分。誰かになれるわけではなく、自分の資質は他の誰かのものと同化はできないんですよね。それを上辺だけでしか理解出来ずにいると、とたんに他を責めて、不幸な人間に陥ってしまう。

人はその人の持つ気質をそう簡単には変えられません。本人が希望しない限り、変える必要もないと思っています。

この基本原理を理解し、受け入れないと、底なしの暗闇が続く悲惨な人間関係に陥ってしまうんですね。

理想を追い求める仏教徒の我が家も、実はブッダの教えを表面的（日本仏教的）にしか享受していないわけです。だから上記のような不具合が生じてしまうわけです。

本質的には、世の中には、何が正しくて、何が正しくないかなんてないと思っています。

自分の意見や正しさを主張し、一方的に押し付けてくる人は本当に要注意です。そのほとんどは個人的な気持ちのもやもやを自分が納得いくように解決したいだけなのだと思います。正しさに強制は不必要ですから。